荒川優　速く走るための６つの法則

　指導するにあたって、まず何をすべきでしょうか？　そう、子どもたちが今、抱いている「走りへのイメージ」を確認したり、現在のタイムを測定したりすることから始めます。一見、簡単なことに思えますが、これをいつも忘れずに実行することはそれほど容易ではありません｡
　そして現状を指導者と子どもたちで共有できたら、課題を明らかにし、その解決法を子どもたちといっしょに考えていきます。もちろん長い時間をかけることはナンセンスです。なぜそのようにした方が良いかを導く「ことば」を慎重に選んで使います。
　子どもたちに挑戦させる時間も大切ですし、お手本を見せ、短くても練習する時間を設けます。練習の成果を確認し、最後に子どもたちの感想を訊いて締めくくります。

・イントロダクション Introduction　〜　走るのが得意か、苦手か
・50m走 測定　〜　いまの自分のタイムを知ろう
・腕振り ARM SWING
　（イントロ、15mダッシュ、腕組み走、腕組み走＆ダッシュ、まとめ）
・フットワーク FOOTWORK
　（イントロ、反復ジャンプ【横／縦】、練習、測定、まとめ）
・スタート第１章 START Ⅰ
　（イントロ、15mダッシュ、練習）

　身体の使い方という点で、さらに子どもたちの気づきを促していきます。しかし、それも理論的に説明をしていくという手法ではなく、自分の身体をコントロールする実体験のなかで、自らまなんでいくという少し遠回りにも思えるやり方を貫きます。あくまでも子どもたち自身が感じた感覚に、指導者はことばを添えるという、コミュニケーションの成り立ちがあって初めて「身につく」のです。

・スタート第2章 START Ⅱ
　（前傾の練習、タオルダッシュ、15mダッシュ、まとめ）
・バランス BALANCE
　（イントロ、片足立ち【左・右】、バランスロケット）
・ストライド STRIDE
　（イントロ、助走つきけんけん、15mダッシュ、まとめ）
・回転 PITCH
　（イントロ、2スキップけんけん、スピードスキップ、スピードスキップ＆ダッシュ、まとめ）
・【６つの法則 振り返り】
・50m走 測定　〜　成果を測る
・まとめ Conclusion　〜　なにが変わり、どう感じたか

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