最終更新日
Tue, Apr 28, 2009
 1969年にFIFAコーチングスクールを受講した際、デットマール・クラマー氏の「コーチはグラウンドに出たら、常に選手より集中していなければならない」ということばは今になっても強く印象に残っていると言います。加茂周氏は東京オリンピックを境とする戦後日本サッカーの草創期に指導者としての道を歩み始めたひとりです。日本リーグがスタートし、ヤンマーに釜本邦茂選手が入部。このスター選手にコーチである自分のことばに耳を傾けてもらえるように猛勉強を重ねました。「私はカリスマ性で選手を導くタイプではない。理論ベースを作って、計画を立て、選手を育てるしかない。そして何よりも選手に毎日、結果や成果をもって帰らせることが大事だ」。そのひと言ひと言に実績を積み上げられてきた重みがあります。

 平成18年3月に計4回、8時間にわたって展開された座学講習会をもとに、加茂サッカー論の集大成を目指したのが本DVD『加茂周の眼 指導者にとっての決断力』全3巻です。
 ヤンマーで2度の天皇杯、日本リーグ連覇、そして当時、神奈川県リーグにいた日産自動車へ日本人初のプロ契約監督として移ります。10年目で天皇杯を勝ち取り、その後、天皇杯を3度、日本リーグ、JSLカップを合わせた三冠も達成しています。Jリーグ監督、日本代表監督とまさに王道を歩んできた加茂氏に、今、改めて指導者にとって何が大切であるのか、繊細緻密な思考に裏付けられた実績・経験の一端をみなさんと共有する機会をご提供します。

加茂 周(かも しゅう)
1939年兵庫県生まれ。サッカー解説者。特定非営利活動法人スポーツ指導者支援協会代表理事。兵庫県立芦屋高校、関西学院大学を経て1964年ヤンマーディーゼル株式会社に入社。1967年ヤンマーディーゼル・サッカー部コーチとなる。1969年FIFAコーチライセンス取得。1974年日産自動車株式会社サッカー部監督に就任。天皇杯、日本リーグ、JSLカップの三冠を達成する。Jリーグ全日空佐藤工業サッカークラブ監督を務めた後、日本代表監督に就任した。現在はサッカー解説者としてテレビ、新聞等で活躍する傍ら、関西学院大学サッカー部監督として後進の育成にあたっている。天皇杯優勝7回。日本代表監督の通算成績24勝13敗11分。
 『加茂周の眼 指導者にとっての決断力』全3巻

  長い監督・コーチ歴の中で加茂氏自身が綴ってきたオリジナル・サッカーノートを踏まえ、抽象的な理論ではなく、具体的に現れた課題にどのように対処してきたのかを明らかにしていきます。それだけではありません。社会人チームとしてどうやって会社内に「応援団」を作るかに腐心しました。たとえば「チーム作り」といっても、選手の育成だけではなく、サッカーを行う環境をどう作るのか、また社内コンセンサスをはかるにはどう考え、どう行動すべきかなど、一指導者として行ってきたことを多彩な視点から取り上げて解説しています。

 そこでは非常にラディカルで柔軟な頭脳を持つ加茂氏ならではの発想に触れることができるはずです。ある意味では実践的なマネジメント学に近いかも知れません。サッカー関係者のみならず、あらゆるスポーツ指導者、また企業や組織で管理者として働くみなさまにもぜひご覧いただきたいと願っています。
 講習時の内容詳細(自筆ノートサンプル付き)は下の矢印をクリックしてください。別ウィンドウが開きます。

 

『加茂周の眼 指導者にとっての決断力』 全3巻

仕様:DVD-Video・トールケース入り・ジャケット4色印刷・盤面2色印刷

各巻税込3,990円(本体3,800円)

お申し込みは専用ショッピングサイト「スポーツデリバリー」からどうぞ。サンプル画像も見られます。

■ 加茂周の眼 指導者にとっての決断力 第1巻「選手を構成する要素 」Time : 53 min
◆サッカー指導者としての歩み

◆コーチとしての出発〜ヤンマーディーゼル時代
 釜本選手をどう指導するか  選手指導の基本的考え方  選手の個性を見極める

◆個々に応じた指導法
 練習への理解を求める  何を身につけさせるか

◆選手を構成する要素
 
スキル  コンディション  戦術的能力  +「頑張る」

◆心理面のケア
 
心理面の問題  心理面のケア  集中できる環境づくり  待つことも大切  コーチの大事な仕事

◆選手を評価する

◆コーチとしての心構え

■ 加茂周の眼 指導者にとっての決断力 第2巻「監督・コーチの条件」Time : 55 min
◆日産自動車サッカー部時代〜1mm作戦
 
日産自動車サッカー部時代  1mm作戦(読売クラブを目標に活動)

◆県リーグ時代の練習と目標設定
 県リーグ時代の練習事情  目標をしっかり立てる

◆練習のオーガナイズとモデルチェンジ
 練習のオーガナイズ  例)スケジュールを組む  技術のトレーニング  戦術のトレーニング  日産自動車サッカー部のレベルアップを図る  モデルチェンジ  チームの大改造計画  チームの年間計画  戦術的トレーニング

◆FIFAコーチングスクール〜デッドマール・クラマーとの出会い
 
FIFAコーチングスクール  クラマーに学んだこと

◆監督・コーチの条件

◆指導のポイント

■ 加茂周の眼 指導者にとっての決断力 第3巻「勝負すべきとき」Time : 58 min
◆子どもたちをどう育てるか
 小学生の育成にあたって  預かった子どもたちをどう育てるのか  育成指導の要注意点  選手にとって重要なこと  何を教えるのか  何が大切なのか

◆アンダー・マッチ・コンディション
 練習メニューはすべて試合の中にある

◆勝負すべきとき

◆「どう戦うか」を決める
 
「どう戦うか」を決める  技術を試合でどう使うか

◆リーダーシップ論

◆オスカーが示したもの

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