最終更新日
Thu, May 3, 2012

 筑波大学男子バレーボール部の輝かしい歴史を築いた指導者、都澤凡夫監督。しかし、都澤監督は「私の人生は失敗だらけ、後になって気づいてもう一度やり直す、ということの繰り返しです」と言います。10年近くにわたってインカレで連覇を成し遂げた監督とは思えない謙虚なことばに愕きます。
 とかく「強いチーム」を作ってきた指導者に対して、先入観で人物を評価しがちですが、まずはその真摯なことばに耳を傾けて欲しいと思います。スタートは、都澤監督自身の選手としての経験からです。高校生で初めてバレーボールに触れましたが、本格的な部活動を経験したわけではありませんでした。もちろん大学では当時の監督から相手にされず、それを発奮材料に2年生で「ブロッカー」としてレギュラー入りを果たします。しかし基本をしっかりと身につけていたわけではありませんでした。基本さえ身につけていないことに気づかず有頂天になっていた、と言います。

都澤凡夫

 指導者になった当初はいわゆる「スパルタ式」の練習でしたが、あるときその非に気づきます。コーチである自分がいなくても彼らはバレーボールをするのか?という自問からでした。こうして常に都澤監督は「失敗から学んできた」と言います。そして、今、目指すところは「選手自身が自分で決断するように導き、選手が自分で物事を判断する力を身につけさせる」ことだと言います。

 実績を上げてきた監督だからこそ言えることがあります。それはもしかしたら「当たり前」のことかも知れません。しかし、その当たり前のことにどうやって気づいたかが、一番重要なのだと思います。都澤監督が虚心坦懐に語ることばに触れ、その貴重な経験をみなさんと共有し、私たちの次の指導に生かしていきたいと思います。

販売定価 5,229円(税込) 本編:51分
仕様:DVD-Rビデオ、トールケース入り、ジャケット4色印刷、盤面4色印刷

お申込みは専用ショッピングサイト「スポーツデリバリー」でどうぞ。

*サンプル映像もショッピングサイトに掲載しています。

■プロローグ
  バレーボールとの出会い
  実業団から筑波大学へ
■筑波大学男子バレーボール部の10年
  初優勝までの19年
  インカレ6連覇
  選手の個性を生かし育てることの難しさ
■指導を始めた頃
  徹底的なスパルタ式指導
  唯一のコミュニケーション手段
■三流になるのに努力はしない
  指導者に要求されること
  指導者はメッセージを持つべき
■ビジョンの重要性
  チームの方向性・方針を明確に
  「旬」=エネルギー
■急がばまわれ
  選手をどう導くのか
  考えて行動する力
■行動を観察する
  できるだけ自由に
■選手を幸せにする
  何のためにコーチをするのか
  マズローの欲求5段階説

*本作品は講習会映像をもとに制作されました。撮影時の状況により画質が良好でない箇所がございます。

*本作品は2012年に制作されました。
都澤 凡夫(みやこざわ ただお)

1948年北海道生。70年東京教育大学体育学部卒。前筑波大学男子バレーボール部監督、前同大学人間総合科学研究科教授、一般社団法人つくばユナイテッドSun GAIA理事長兼監督。大学卒業後、富士写真フィルムに入社し、バレーボール部で活躍した。78年富士フィルムを退社し筑波大学講師およびバレーボール部コーチに就任。大学で活動の傍らユニバシアード大会日本代表やアジア大会全日本男子チームでコーチを務めた。87年筑波大学男子バレーボール部監督に就任。97年には筑波大学悲願の全日本大学選手権大会初優勝を飾り、以後6連覇という偉業を成し遂げた(06年まで10年間決勝進出)。98年には春季リーグ、東日本インカレ、秋季リーグを含めた四冠を達成。国際バレーボール連盟インストラクター。著書『スポーツの統計学』朝倉書店、共著『スポーツの知と技 トップアスリートへの軌跡』大修館書店、訳書『セリンジャーのパワーバレーボール』ベースボールマガジン社、監修ビデオ『バレーボールセオリー全10巻』オーディオビジュアルネットワーク