スポーツ教育学を専門とする日高哲朗千葉大学教授は、大学の先生らしくない、かみ砕いた講義で有名です。特に海外の難解な最新理論を巧みなたとえを用いて解説されると、聞いている私たちがにわかに頭脳明晰になったかのような錯覚に陥ります。日頃何となく感じていたことが「整理」され、「方向づけ」られる感覚です。
普段みなさんは“スポーツ”をどう捉えているでしょうか? “指導者”はどうあるべきでしょうか? 「そんなこと考えなくたって指導はできる」とお考えですか? 確かにそうだと思います。しかし、得点してガッツポーズする選手は非難されるべきでしょうか? 体育でのスポーツと課外活動としてのスポーツはどのように区別されるべきでしょうか? スポーツ指導に携わる方にとって、避けては通れない判断がそこには含まれています。