「戦術・ゲームスタイルよりもファンダメンタル(=基礎的スキル)が最も大事な選手育成のポイント」という前拓殖大学男子バスケットボール部監督、森下義仁氏(拓殖大学教授)のコーチング論をじっくりと伺う機会を設けます。
全日本大学バスケットボール選手権で優勝2回、準優勝4回、3位10回という輝かしい戦績のバックボーンにある森下氏の指導理念は何か。「練習、試合を通じて選手が自分でチャレンジする態度を高く評価してリスクを恐れない態度を評価する」と言います。その前提には「選手が自分で課題を考え、実行すること」が必要であり、それにはハードワークを伴います。森下氏は選手の「忍耐して目標に向かう態度を重視」するだけでなく、「しかも楽しく追求できる態度を養おう」としたと言います。
選手とのコミュニケーションにあたって「選手の話に耳を傾けて、共感を持って聞く」という森下氏は、指導者にとってもっとも重要なことは「選手とチームに対する愛情、そして勤勉な努力と情熱」であると言います。確かな実績を裏付けるコーチングの実際を、多彩な実例をもとに森下氏自らに伺います。