「人は皆、育った環境が異なります。私たち指導者は、そのような異なる背景を持つ選手をひとつのチームとしてどのようにまとめるかを考える必要があります」。国井精一監督のチームづくりの理念がこのことばに含まれています。
ことチームづくりというと、まずチームの方針があり、選手はそこに属するものというイメージを持ちがちです。しかし国井監督のチームづくりは選手ひとりひとりへの働きかけに力を注ぐことだと言います。選手のわずかな変化にも気づけるようにするため、毎日必ずすべての選手に声をかけることを自身に課しています。
それは選手ひとりひとりとの関係づくりだけでなく、チームを活性化されるための働きかけでもあります。選手の学年やレベルによって、それぞれ違ったアプローチをするだけでなく、タイミングや声のかけ方、その内容にもこだわっています。国井監督が個への働きかけを通して、いかにしてチームの活性化を導いているのか、そのノウハウを学ぶ機会としたいと思います。