日本では理論や基本にこだわりがちなところがあり、何をやるにも精神的に敷居が高い。高度な理論をすべて否定するわけではないが、理論は行き過ぎると、精神面や俊敏性の低下を招く恐れもある。
冷静に考えてみよう。我々は好きなスポーツを心からやりたい。それだけじゃないのか?プレイヤーには、わかりやすい言葉と実践で示すのが効果的だ。NBAプレイヤーに共通していることは、幼い頃からNBAにスカウトされるまで、とにかくバスケをした。いつもボールに触っていた。バスケットボールが体の一部になっているような感覚だ。もちろん、プロになるレベルでは、かなりしっかりとしたスキルの基本と応用を体得していることになるが、基本形や理論が先行し過ぎて成長を阻害するようなことはしない。また、学生だろうが社会人だろうが、「好きなバスケをできる」という環境が一般社会に存在している。
理想的には、あれこれ詰め込むのでなく、体が吸収できるような理論やコツ、あるいは興味を与えて、あとは自分自身で成長させる。自らの意志で殻を破らせることが重要だ。それが強靱な成長につながる。