最終更新日
Thu, Mar 13, 2008
「NBAプレイヤーの素顔」

3)夢を実現させる
 トロント・ラプターズ(Toronto Raptors)のスカウトに、どんなプレイヤーがスカウトされるのか尋ねたことがあるが、次のような答えが返ってきた。「目立たなければ認められない。どんなチームでもいい。NBAに行きたいなら、スカウトに一目置かれる存在になるまでプレイすることだ。アメリカやカナダにいなければいけないということはない。スカウトはどこの国にでも目を向けている。それが、ヨーロッパであろうと、日本、中国であろうと。」

 Bradleyは、高校時代ボストン郊外の無名チームを州の決勝まで導き、決勝戦では自ら41得点を記録。206センチという体格にも恵まれただけでなく、幼少の頃から得意としたボールハンドリング、パス、シュート力を思う存分に活かした。5大学から誘いがあり、リック・ピティーノ率いる名門ケンタッキー大へ進学。NCAAでいきなり準優勝に貢献する。しかし、全米の頂点を味わうのも束の間、師と仰いでいたピティーノがボストンセルティックスのヘッドコーチに就任してしまう。師を失ったBradleyは自分のプレイスタイルを求め、ヴィラノバ大へ転学。新天地でシュート成功率69.2%、全米の大学で最高記録を樹立した。この大記録にNBAスカウトの目が光った。ドラフト第一巡目で念願のNBA入りを果たす。

夢の舞台。NBAのコート上は、プレイヤーの姿が反射するほど手入れが行き届いている。
2000-2001シーズン当時のToronto Raptorsアシスタントコーチらとゴルフをする筆者。最も親しかった一番左のStan AlbeckはMichael JordanのNBA2シーズン目のChicago Bullsヘッドコーチとして有名だ。